長期借入金と短期借入金をどのように分けて把握するか

簿記をやり始めた人や実際に経理を担当している人、また社長さんなどには必須の考え方なんですけれども、借入というのは一般的に二種類に分けられるというのをご存知でしょうか。もちろん他にも資金調達の方法というのはあるんですけれども、銀行からの借入についてです。銀行から借入をするときには一般的に短期借入金と長期借入金にわかれるとされています。この2つの借入金ですが、一応分けるときのルールというのがあります。

それは短期借入金の時には1年以内に返済するものを指し、長期借入金の場合は1年以上返済にかかるものを指すようになっているのです。一般的にはこういった分け方があって、ルールとしては1年を目安にしてあります。1年をルールにしてありますが、厳密に言うと短期に利用する資金と長期に使用する資金で分けられているので1年を長期と見るか短期と見るかによっても、分け方は変わってくるわけですが。

この短期と長期ですが、どちらが多いとどういうことになっているか?という経営判断の指標にも利用されていることをご存知でしょうか。経営判断の指標として短期借入金が多いほうが、長期借入金が多い時よりも、経営状況が悪化していると見られるのです。なぜそのようなことが起こるかというと、銀行や金融機関の気持ちになればわかることですが、あまり業績の悪いところに長期の借入金を貸したいと思う銀行はありません。それでも貸すのであれば出来るだけリスクを少なくするために、短期の貸出ならOKという風にするわけです。だから長期借入金から短期借入金に比重が移るようになると、危ないとされるのです。

ですから短期借入金が多くなっているなと思ったら、経営改善をするようにすべきです。社長さんなら自らが陣頭指揮に立って行えばいいですし、一経理担当者であればそれを上司に進言するようにしましょう。それが会社のためになるのであれば、上司もちゃんと動いてくれるはずです。学生さんはこういう実際の現場で使われることがある、ということを覚えておけばいいと思います。短期借入金と長期借入金は最低限知っておきたいところですね。

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