日本の企業に多い借入と欧米の投資の違いとは

欧米と日本では企業の資金調達方法が全く違う、と言われています。一般的に日本のように借入を中心としてお金を用意するということは、欧米では少ないようです。個人での借入や個人間での貸し借りなどはあるようですが、欧米の場合は基本的には投資を受けて株式の配当などで報いるという方法を使っているようです。いいか悪いかは別として、日本の方法と欧米では違うのです。

では1つずつ細かく見ていきますが、まず日本の金融機関による方法とは借り入れです。金融機関から借入をすることを主体としています。大きな特徴としてはお金を一気に借入することができますが、銀行の顔色をうかがわないといけません。銀行から監視役として取締役が入ってきたりするなどもあります。そして金利を毎回払わないといけません。金利を払うだけなら問題無いのですが、貸し剥がしなどのリスクもあります。その代わり株式が売買されることなどが少ないので、買収リスクなどが非常に低くなっていると言えるでしょう。

対する欧米の資金調達方法とは巨額のお金を一気に投資してもらうという、株式の発行という方法が主体になっています。投資の方が借入融資寄りも確実に大きなお金を動かしますが、そのかわり配当や株価の値上がりなどがなければ、大きな株主からバッシングされるリスクがあります。そしてあまりにも不甲斐ない場合には経営者を交代させることや、買収されるリスクなどがあり、安定性はありません。

これは間接金融と直接金融と呼ばれる手法の違いであり、どちらがいいというわけではなく、どちらにもメリット・デメリットが存在するのです。そしてこのメリットデメリットをうまく見極めながら、必要な方法で資金を調達していくことが経営手腕であるとされているのです。財務担当のCFOと呼ばれる人たちは直接金融をすべき時と間接金融をすべき時をしっかりと見極める能力が求められているのです。

個人で言えば正直なところ、こういった投資などを受けるのは難しいので、結果的に海外も日本も借り入れが主体になっています。個人にはあまり関係のない話かもしれませんね。

閉じる